設立趣意書

植物は、最も身近にある命です。
花や緑は、私たちに変わりゆく季節を伝え、子どもたちの心に優しさや美しさを育みます。
植物は心のサプリとも言われますが、人は緑を見ると心がなごみ、癒し効果やストレスの解消、気分転換・爽快感などが得られます。このため、いまから50年以上前の昭和34年(1959年)に工場緑地法が制定され、工場敷地の20%の緑化が義務づけられました。都市についても昭和48年(1973年)に都市緑地保全法(現在の都市緑化法)が制定され、「都市における緑地が住民の健康で文化的な生活に欠くことのできないものである」として都市の緑化が義務づけられています。

ところが、「緑が健康で文化的な生活に欠くことができない」にもかかわらず、私たちが約9割の時間を過ごす屋内には、いまだにほとんど緑がありません。学会の最高権威である日本学術会議の報告書にも「室内という無機的な閉鎖空間でも植物との共生で、本能的な安心感、安らぎが得られる。超高層ビルの室内や地下室等の地上と隔絶された空間ほど、生きた植物・緑との共生効果は大きい。屋内の植物で気分的な安らぎとともに、目の疲労回復や大脳皮質の活動補強等の効果もある。この緑化は美しい装飾ともなり、人の心理・生理への好適影響や屋内汚染空気の浄化も期待でき、また集客力を高める経済効果等、多面効用がある。」とあるとおり、植物には私たちを心身ともに健康にする力があります。植物を育て、慈しむことは、職場や家庭を悩ますメンタル問題の予防にもなります。

本協議会は、屋内緑化の社会的意義や効果をより多くの人々に伝えるため、花や緑の生産・流通・販売、レンタルグリーン、屋内装飾、インテリアなど様々な分野の関係者が連携を図り、また、賛同する行政・企業・個人等の皆様のご支援・ご指導等をいただき、屋内緑化の取組を全国的な運動として推進することにより、職場や家庭環境の改善、ひいては国民生活の向上に寄与することを目的とするものです。

すべての部屋に花や緑を。皆様のご参加をお待ちしております。